就職戦線異常あり

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昨晩、ようやくメールでオファーレターを受け取って、卒業後の就職活動がほぼ終わった。卒業一ヶ月前のぎりぎりセーフといったところだ。どこに決まったかは、プライベートなことなのでこのブログには公開しないが、いや、本当に今年は苦戦した。


昨年と今年を比較すると、MBAの就職活動はまさに天国と地獄で、たった一年でここまで厳しくなるのかと思うほどだ。クラスメイトたちも本当に苦しんでいて、インターンシップをしたのにオファーがこない、内定取り消しなどで、未だに半分くらいのクラスメイト達が仕事を探している。

それはそうか。どの会社も、業績低下に伴う人減らしで必死なのに、ただでさえ人件費が高いMBAなんて採用したい訳がない。今年のジョブマーケットの状況は、今年の年明けに、人材エージェントのアクシアムから来たメーリングリストが象徴的に表している。


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■ :【1】混迷の2009年、キャリアの戦略的決定に必要な視点は?
■ : ┗『転職市場の明日をよめ』2009年1月~3月
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■■ 2015年から2009年を見返してみれば ■■

2008年に続き、さらに転職市場が厳しい状態です。

ファンドや投資銀行を含む金融、製造、コンサルティングなどの業界に
かかわらず、外資系企業の日本からの撤退や部門閉鎖、ダウンサイジング決定
の話が次々と舞い込んで、昨年12月は厳しいクリスマスシーズンと
なりました。そのまま新年を迎え、2009年がスタートした印象です。
1998年、そして2002~2003年と、過去にも冷え込んだ時期はありましたが
ここまでではありませんでした。

過去の冷え込み期と比較して大きく変わったと感じるのは、転職市場の競争に
耐えうるだけの実績や自信(覚悟)のあるなしに関わらず、また、アラサーや
アラフォーなどという造語が話題になりましたが、幅広い年齢層の方が市場に
出てきているという点です。また、非常に優秀な人材もマーケットインしています。

個々人が想定している(感じている)よりも極めて現実は厳しく、一つの
ポジションに多数の有力候補が存在する事態が生じています。求人企業の
求める要件は以前に比べて高めになり、ぎりぎり条件を満たす状態では
書類選考も通過しません。採用スコープのど真ん中を射止める候補者でないと
面談に進むことができないのが実態です。業界、職種、年齢、年収、意欲、
体力、気力、実績、価値観、タイミング(入社可能予定月)など、この全てが
フィットするかどうか? が精緻に問われてしまっています。

採用側は妥協なく、コストを下げてより良い人材を獲得しようと動き始めて
います。多数の候補者が転職市場に出てきているため、これまで難しかった
中核人材の採用ですら、高いコストと時間をかける必要がなくなっています。
求人数が激減したこと以上に、競合他者の存在が、市場での個々人の
コントローラビリティーを危うくしていると感じています。

これは決して、単に能力や経歴の優劣という意味だけではじつはありません。

例えば、複数の候補者がいた場合、入社のタイミングが合致しているか
否かが最終の決め手となり、採用・不採用が決まってしまうケースも
出てきています。企業の採用活動がデジタル化したといわれていますが、
大量の候補者のデータを企業が把握・管理し、「入社可能時期」というような
要件の一致・不一致で道が分かれてしまうという、個人にとって悩ましい状況
が生まれています。(それだけに、個人の決断力も、チャンスをつかめるか
どうかのより大きな要因になってきているのかもしれません。)

このような時代のキャリアの戦略的決定に際しては、市場変化に一喜一憂する
のではなく、よりいっそう長期の視点が不可欠であると考えています。

2010年の3月ぐらいまでは、市場がどうなるか分からないと筆者は
思っています。「景気の底はいつか」という議論では既になく
「底が抜けてしまっている」としか言いようがない印象で、底がふさがるのは
早くて来年だろうと感じています。ですから底がふさがってから5年後あたり
の未来(例えば2015年)に、世界がどうなっているか、自分はその中で
どうありたいか、しっかりこの時期に、仮説でもビジョンでも想いでも
かまいませんので、それらを持っていることこそが重要だと思います。

これだけの経済的な出来事・変化が生じているわけですから、確かに
オファーを手にすることは大変な作業でしょう。しかし、求人数が激減しては
いるものの、ゼロになったわけではありません。いま存在する求人をしっかり
見つけ出し、現実を直視し、選択することを強く意識していただきたいと
思います。

●存在しないものをまだ探している人
過去に手にしていたものと同様のものを継続したいと思っている人
●オファーがあるのに決断できない人
●リスクを何がなんでも取らないでいる人
●目的もなく転職をする(した)人
●「○○が嫌だから」などネガティブな要因だけで、それを排除しよう
として転職する(した)人

上記のパターンに心当たりがある方は、これだけ不確実性が高まっている
世情変化の中で、結果的にリスクの高いものを選ぶことに陥りかねません。
想定していなかったリスクが顕在化するか、リターンを見失うかということに
なりがちである気がします。年収1500万円以上といった高報酬を手にしていた
方々にとって初めてとなるこの局面は、本当に想定以上の厳しさといえます。

いま筆者が驚いているのは、このような状況下にありながら、逆にチャンスや
やりがいをしっかり手にしてキャリアを創っている人に出会う時です。

新聞で倒産なり撤退・縮小なりのニュースを目にして、そのような企業に
所属するご相談者が心配になって何年かぶりにご連絡をしたところ
「今はこれまでの経験を活かしながら、別の会社で経営を手がけています」
というご返信をくださった方がいました。また、「会社を移って5年が
あっという間にたったが、今の場所で厳しいながらも奮闘しています」
「まだ赴任先の海外で頑張っています」「ベンチャーでの経験を活かして
企業再生経営を進めています」等の声もありました。

彼らに共通するのは、現在と同様に混沌としていた2002~2003年に
5年後はどうなるかと社会の変化の方向をしっかり押さえつつも、それに
振り回されて迎合することなく、自分がどうなりたいか、何ができるか、
何ができるようになっていたいか、個としての解を持っていたことだと
思います。彼らは、しっかりと5年後の夢、目論見(ときに私も
想定しえないような)を当時語っていました。

それらを伺った際には正直「そんなことは難しいかも」と一瞬思った
場合もありましたが、それよりも「無理かもしれないが、この人なら
やり遂げそうだ」とどこか感じさせるものが、その方にあったと
記憶しています。つまり、合理的に考えれば、かなり険しい道。
でも何か、やれるかもと期待させるものがあったのです。
それを言葉にして語ることは難しいのですが、それはきっと
「人としての何か」「確固たる軸」というものなのかもしれません。

2009年、非常に厳しい環境だからこそ、そのような社会変化と同時に
ご自身の変化・変革を見据え、道を切り拓ける人材が
きっと出てくると信じています。



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    明治大学政治経済学部卒業。帝人グループを経て、現在ブリガムヤング大学経営大学院マリオットスクールMBAプログラムに在籍。上司であるCEO(超・偉い・奥さん)と、新入社員(子供)二人の4人家族。 このブログは、まだ小さな2人の子供たちに、将来本にして贈るために書いています。


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