2009年1月アーカイブ

日本に到着

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日本に到着したのは、夕方6時を過ぎた頃だった。まさか、こんなに早く日本にまた戻ってくるとは思いもしなかった。成田で、ダンボール箱4つを無事ピックアップして、そのまま妹の家に発送。最大(?)のミッションを達成することができた。


ABC社の好意で、成田からは成田エクスプレスで東京に向かい、そこからタクシーを見つけて、ホテルに到着。

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シンガポール高級の中では、僕はずっとブライアン・フィッシャーの横に座って、色々な話をすることができた。彼は、MBAの中でも一際抜けている人物で、彼の生い立ちや今までの人生はなかなかすごい。

彼は、アメリカでも厳しい進学高校に在籍し、その後は名門、クレアモント大学に進学。そこでアカウンティングを学ぶ。その後、アーサーアンダーセンに就職し、会計士としてのキャリアをスタートさせた。アーサーアンダーセン在籍時にCPAを取得し、順風満帆のキャリアを歩んでいた。

ところが。数年前に事件は起きた。エンロンに端を発した、自社のスキャンダルによって、アーサーアンダーセンは解散、事務所のクローズによって職を失ってしまう。

会計士としての仕事がいやになった彼は、その後保険会社で財務の仕事を行った。そして、数年前にGeneral managerとしてのキャリアを積むために、MBA進学を決断。MBAに来た。

彼の非凡さを語る一つのものが、GMATのスコアなのだが、彼は800点満点で780点という化け物じみたスコアを保有している。(ちなみに、700点あれば、ハーバードにアプライできます。)


僕 「GMATはどうやって勉強したの?塾は?」

ブライアン 「塾なんて行ったことないよ。mba.comから、無料のPCテストをダウンロードして、6回受けただけ。で、間違えたところを確認していったんだ。で、本番を受けた。そしたら、一発で780点が出たんだよ。」

僕 「・・・・・・・・。」


すごすぎる。BYUにいるのが不思議なくらいだ。

彼は、勉強が本当に好きなようで、飛行機の中でも、ひたすら単語帳を作って、日本語を練習していた。



実は、ブライアント僕以外の4人のメンバーたちは、最初のセクションからの同じグループメンバーで、本当に仲のよい4人組なのだという。普通は、最初のセメスターで一緒になったあとは、皆ばらばらになるのだが、彼らは皆で相談し、同じクラスを取り続け、そのたびにまたグループを作って、一緒に勉強してきた、いわばマブダチグループなのだ。

さらに話を聞くと、今回のプロジェクトに参加するために、みんな随分苦労したのだという。4人は同じグループでこのプロジェクトに参加するために、コーディネーターのロジャースのところに、セメスター前に何度も足を運び、根回しをし、ブライアンはクライアントのABC社の重役に何度かコンタクトをして、アサインしてもらうように、お願いしたりしていたのだという。

僕みたいな人間が混じっているのが、なんとも申し訳ない気分だ。
ついに、第一陣の4人が日本に行く日が来た。毎度のことながら、日本に行く前は、アサイメントの整理などで本当に忙しい。くたくたになって、出発の朝を迎えた。

ブライアンが、6時半に迎えに来ることになっていたが、時間厳守の彼が一向に来ない。電話してみると、昨晩の雪で、トランクが凍結して開かなくなり、20分も格闘していたとのこと。7時前にダンボール3箱を含めた、スーツケース数個を積み込み、空港に向かった。ダンボールの一つはローレンが昨晩のうちに運んでくれていたので、本当に助かった。

8時に空港に到着。エリックとローレンは先に到着していて、僕らを待っていた。ローレンの横には、奥さんと息子のリンカーン君もいて、見送りかと思いきや、奥さんたちは家を探しにカルフォルニアに行くのだという。アップルからオファーを貰っている彼は、カルフォルニアに引っ越す予定なのだ。

無事にチェックインを済まし、9時半に飛行機はロスへ向けて出発。やれやれだ。


ロスでは、散々ぐるぐる歩き回った挙句、ようやくシンガポール空港に到着。帰路が心配になった。

このシンガポール航空なのだが、本当にびっくりした。我が家はマイレージの関係で、Unitedしか使ったことがないのだが、ここまでサービスが違うか、と思うほどびっくりした。

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・まず、機内の乗り込み、出発してすぐに、暖かいタオルお手拭が出てきた。これが、日本人には何ともうれしい。顔を拭いてサッパリ気分爽快。

・食事は、まずメニューが配られて、日本食かインターナショナルかが選べる。この日本食が美味しい。冷たいおそばに、かつおのたたきを食べた。ユナイテッドの「チキン or ビーフ」とは大違いだ。この食事にはデザートにアイスクリームまでついてきた。

・映画は画面が席毎とについていて、映画80本、ゲーム(スーパーマリオとか)、音楽などを自由に選べる。僕は、ハムナプトラ3 イーグル・アイ、そして今更世界の中心で、愛をさけぶの三本を見てしまった。

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・食事を食べて少したって、小腹がすいてきたなーと感じていたら、なんとスナックにチキンのラップを持って来てくれた。これがまた美味しい。

・さらに、なんか甘いものやちょっと重たいものはもう食べたくないなぁ、と感じていると、今度はリンゴを配ってくれた。

・そしてまた、日本食とインターナショナルのどちらかを選べる食事が出てきて、日本に到着する少し前には、暖かいタオルお手拭が登場。


海外から日本に帰る日本人のことを知り尽くしたようなサービスに、ただひたすら感動。ああ、もうユナイテッドには乗りたくない。もうチキンステーキとブラウニーはウンザリだ。


510MQQNKW2L._SL500_AA240_.jpg ブランドマネージメントのクラスで使っている教科書が、戦略的ブランド・マネジメントだ(素晴らしい本なので、邦訳がないかと思っていたが、やっぱりあった)。


今日はブランドマネジメントのクラスで、この本の著者であるケラー,ケビン博士の講義をビデオで見る機会があった。昨年BYUに来たときに録画したらしい。彼はもちろん、BYUでは教えていないのだが、昨年のマーケティングリサーチのクラスでも、一時間ほど、彼の講義のビデオを見る機会があった。そして、今回は名著といわれる彼の著作を、教科書として使っている訳だ。


ケラー博士は、ダートマス大学のアモス・タック・スクール・オブ・ビジネスにおけるE・B・オズボーン・マーケティング教授。1978年にコーネル大学で数学と経済学の学士号を、1980年にカーネギー・メロン大学大学院でMBAを、そして1986年にデューク大学フクア・スクール・オブ・ビジネスでマーケティングのPh.Dを取得。ダートマス大学では、戦略的ブランド・マネジメントに関するMBAの選択科目とエグゼクティブ・プログラムを担当。ナレッジ・ネットワークス社の上級マーケティング・コンサルタントであり、マーケティング・サイエンス・インスティチュートの学術評議員でもある。


この本が素晴らしいのは、何といってもその優れた体系化だ。差別化、持続可能な競争優位、セグメンテーション、ポジショニングなど、今までばらばらだったマーケティングの様々な知識を、ブランディングというキーコンセプトの元に、見事に体系立てて、「何をすればよいのか」を私達に示してくれる、マーケッター必読のバイブルだろう。


英語版は2万円近くする本当に高価な本なのだが、日本語版はなんと6000円という破格。帰国の折には、絶対に日本語版も購入しようと思う。社長(妻)からの許可が下りれば・・・

昨日は、オバマ新大統領の大統領就任演説が行われた。山岳時間の午前9時にスピーチが始まったのだが、マリオットスクールでも、多くの生徒と教授たちが、テレビの生放送でのスピーチを見守った。

アメリカ人でもなく、民主主義や自由に対するとりわけ強いパッションもない(といっても非常に重要なことは理解しているが)僕は、やや一歩引いたところから見ていたのだが、それでも、彼のスピーチは、心に強く訴えかけるものがあった。

この短時間に、日本語にスピーチを翻訳してくれた方がいたので、彼のスピーチの一部を抜粋し、あり難く引用させていただく。

海の向こうから今晩の様子を見ている人達に伝えたい。議事堂や王宮からうち捨てられた街角のラジオに集う人々まで。我々の物語は別々かもしれないが、我々の運命は共有されている。新しいアメリカのリーダーシップの時代がやってくる。世界を引き裂こうとしている者は、我々が打ち滅ぼそう。平和と安全を希求する者は、我々がサポートしよう。そして、今でもアメリカはそれほど輝いているのかと疑問に思う者よ。我々の強さの源は軍事力でも経済力でもなく、尽きることない理念、すなわち、民主主義、自由、機会、絶えない希望なのだということを、今晩我々は今一度証明したのだ。

アメリカよ、我々はここまでやってきた。実に多くを見てきたが、実に多くが手付かずだ。だから今宵、我々は自問しよう。我々の子供達が来世紀を見るならば、私の娘達が幸運にもアン・ニクソン・クーパーほど長生きできたなら、どんな変化を目撃するのだろう?どんな進歩を成し遂げているのだろう?

これは、その問いに答えるべく、我々に与えられたチャンスだ。我々の時、我々の時代なのだ。人々を仕事に戻し子供達に機会のドアを開く、繁栄を取り戻し平和を推進する、アメリカンドリームを再生し根本的な真実を再確認する、つまり、多くの場面で我々は一体である。共に生き、共に望む。シニカルであったり懐疑的であったり、我々にそれは無理だと言い続けるような人々に出会った場合には、我々は人々の精神の総和である朽ちることない信念をもって応える。

Yes we can(いや、できるさ)


オバマ大統領は、今やアメリカだけでなく、世界の希望の象徴となった。彼のメッセージは、傷つき、自信を失ったアメリカという国を、自由と、民主主義と、平和と、そして調和の力にする、というアメリカ再生のメッセージだったと思う。

クレイジーな連中に、暗殺などされなければいいのだけれど。

フィールドスタディ(続き)

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昨日日本のABC社の担当者と電話で会議をして、日本行きが正式に決まった。1月27日ソルトレーク発だ。なぜこのタイミングなのかといえば、来週の水曜日から三日間、MBAのすべてのクラスは、ビジネストリップのため、お休みなのだ。

MBAの生徒や教授たちは、この時期に、研究や(我々のような)課題、そして就職活動などのために世界中を旅することになる。MBAのクラスは、数回の欠席が大きなダメージになるので、一週間以上滞在する場合は、可能な限りこうした休日を利用することになる。


紛糾したのが、「誰が」日本に行くのか、ということだった。本来なら、6名全員で行きたいところだったのだが、予算の制限から、先方の指定は3名。安いチケットを見つけたから、という理由で、昨日のミーティングで何とか4名に増やすことができたのだが、あとの2名は、別の時期に日本に行かなければならない。誰だって、基本的には大勢で行きたい。

電話会議の後で、別の部屋に移り、誰が行くのかについて話し合ったのだが、このタイミングで行きたい人、行きたくない人、バックグラウンド、言語の壁、いろいろな思惑が飛び交い、一向に決まらない。

40分ほどすったもんだでもめた挙句、翌日の早朝7時過ぎにまた集合して、日本に行く第一陣のメンバーが決まった。リーダーのブライアン、ローレン、エリック、そして僕だ。

出発は27日の早朝、プロボには、仕事がある僕は5日に、他のメンバーは7日戻ってくることになった。さて、どうなることやら。


最後のセメスターで、履修するクラスもほぼ決めたある日のこと、香港カナダ人のデレックから連絡を貰った。

「日本企業のABC社(*守秘義務のため秘密) についてちょっと聞きたいんだけど。」

詳しい話を聞くと、彼らのチームが、フィールド・スタディで、ある日本企業を受け持つことになったという。チーム内に誰も日本について知っている人がいないので、プロジェクトをキックオフするに当たって、前提知識を入れておきたいということだった。

ABC社は誰でも知っている日本の会社だが、偶然にもMBAに来る前に、よく家族で利用していたので、身近な会社の一つだった。

チームミーティングに先立って、一時間くらい時間を使って、簡単なプレゼンテーションを準備して、ミーティングに参加した。ミーティングでは、30分くらい、プレゼンテーションの資料を見せながら、自分の知っている情報を彼らに伝えた。

粗い資料だったが、そこそこ喜んでくれたようで、頑張ってね、と言って部屋を出ようとしたら、メンバーの一人のコディが質問してきた。

コディ 「いや、準備してくれてありがとう。ところで、今何クレジット取ってるんだ?」

僕 「今?13クレジットだけど。」

コディ 「13!?どうだい、もう1クラス、増やすつもりはないか?日本に行くかもしれないんだけど、誰も日本語が話せないから、日本語スピーカーが欲しいんだ。もちろん、プレッシャーをかけるつもりはないけど。」

僕 「ええー、無理無理。はは。じゃーねー。」

この時はこれで終わった。


ところが。

その日の夕方、MTCの仕事帰りにCrucial Conversationの宿題をケニー聞きに、あのお方の家に立ち寄った。そこでその日のミーティングの話を二人にした。すると、思ってもみない言葉が。

あのお方 「何言ってんの!? 絶対に取りなよー!!」

僕 「え、どうしてですか。」

あのお方 「どうせ6人皆で日本に行くんでしょ。荷物持って行ってもらえるじゃないの!どうせ皆、たくさんの荷物持って行かないでしょ。」

僕 「あっ!」

あのお方 「あんたの社長に聞いてみなさいよ。」

とのこと。全然気づかなかった。さすが、あのお方だ。



夜に社長(妻)に事情を話してみると、社長の目が$マークならぬ、キロマークにチャキーンと変わった。

社長(妻) 「20キロ × 6人 = 120キロ。これだけの荷物をアメリカから事前に持って帰れるのはでかいわよ!!あきらめてた、あれも、これも、持って帰れるかも!!絶対に取って。このクラス。」 

僕 「いや、社長、でも、このプロジェクト僕の専攻とまったく関係がないんですが・・・しかもまだ本当に日本に行けるって決まってないし・・・」

社長(妻) 「そんときはそんときよ。いいから取りなさい!」

僕 「ヒー」


そんな訳で、急遽、僕は去年履修したフィールドスタディをまた履修することになってしまった。

プロジェクトは、サプライチェーンについてのコンサルティングで、チームメンバーは、GMAT780点の公認会計士、天才ブライアン・フィッシャーをリーダーに、バリバリのファイナンス&サプライチェーンの生徒たちで構成される、すごいチームだ。そこに、サプライチェーンのサの字も分からない、不純な動機の僕が紛れ込むことに。

ブライアン 「ところでケンジ、お前サプライチェーンの用語はちゃんと通訳できるのか?」

僕 「え?(ギクッ)」


ちなみに、日本にいつ行けるかは未だ未定。明日の電話会議で決まるらしいのだが。。。どうなる、最後のセメスター!?(続く)


ブランディング

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マーケティングトラックの生徒にとっての、必須科目の一つは、ブランディングだろう(といいながら、最後のセメスターでようやく履修しようとしているのだが)。

このクラスの教科書は、2万円弱する高価なStrategic Brand Managementという本なのだが、この中に、CBBEモデル、と呼ばれるものが紹介されている。このモデルが、あまりに秀逸なので、ここにも記載しておく。ネットに、よいものが見つからなかったので、日本語訳をつけて、作成してみた。

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このモデルは、最終的に、ある商品と顧客を、Resonance=「共鳴する」レベルに引き上げる上での、それぞれのステージにおけるブランド開発のポイントと、その目的が説明されている。


I. Salience
これは訳すのが難しいのだが、日本語訳では、主要点とか、突出物とかいった表現になる。下記がこのステージのポイント
・どのような商品カテゴリに分類できるのか
・これらのブランドを聞いたことがあるか
・どのくらいの頻度で、このブランドについて考えているか


II. Performance
・他のブランドと比べて、どのくらいこのブランドは、基本的な機能やサービスを提供してくれているか。また、どのくらい基本的な顧客のニーズを満たしているか。
・信頼できるか、耐久性はあるか、サービスは効果的に提供されているか、価格はどうか、どのくらい好きか。


III. Imaginary
・どのくらい人々はこのブランドを賞賛し、尊敬するか
・どのくらい人々は、このブランドを使っている人々が好きか
・どんな場所で買いたいか
・どんな場所で使えるか
・ブランドについて、よいイメージがあるか
・どのくらい、このブランドと一緒にいたか


IV. Judgements
品質
・このブランドの品質について、どう感じるか
・どのくらい、このブランドは、商品についてのニーズを満たしているか
・このブランドの価値はどのくらいあると思うか

信頼
・このブランドについて、製造元はどのくらいの知識があるあ
・このブランドについて、このブランドの製造者はどのくらい革新的か

(疲れたので、続きはまた今度書き直します。)


6a00d8341c049553ef00e55187965e8833-800wi.jpg昨年、僕以外の日本人MBA生徒が全員履修していたのが、このCrucial Conversation。履修登録のその日に満席になる、超・人気クラスの一つだ。


このクラスの先生は、Kerry Pattersonといって、元BYUの教授だった人だ。彼は、ベストセラーである、Crucial Conversationsの著者の一人だ。
この本は、2万5000人ものトップ・パフォーマーの対話術から導き出された、誰にでも使える最新のコミュニケーション技術を紹介している本で、著者の一人であるケリー・パターソン博士は、他のパートナー達といっしょに、この本のコンセプトを教育するための会社、VitalSmartを設立し、その際にBYUを退職している。


このクラスは、噂に違わぬ太っ腹ぶりで、最初のクラスで、Crucial Conversations、ほか2冊の合計3冊を履修する生徒たちに無料配布しれくれた上、クラスが夕方5時からのため、食事まで出るという、驚くべきクラスだ(ちなみに今日はパンダ・エクスプレスの中華)。


アメリカでこれだけのベストセラーなら当然だが、邦訳もある。邦訳は、言いたいことが、なぜ言えないのか?―意見の対立から成功を導く対話術というタイトルで、英語と比べると、随分回りくどい訳になってしまっている。


火曜日は、朝7時からと、夕方のこのクラスの2つだけで、とにかくやりにくいスケジュールで履修を迷っていたのだが、今日出席し、あまりの面白さに、履修を決定。


KerryPatterson.jpg今日のクラスは、普通の会話の中に見られる、いろいろなロジックの誤りを、15のパターンに分けて学んだのだが、ハイテク機器を利用した、クイズ形式で、かなり面白くて、勉強になった。


プロのファシリテーターよろしく、ケリー・パターソン博士は、軽快な語り口と、ユーモア、そして参加型のクラス形式で、まったく飽きを感じさせない一時間半だった。BYU MBAに来る人は、トラックに関わらず、必ず履修したほうがよいクラスの一つでしょう。


とにかく、最後のセメスターなので、このクラスでしっかりと交渉力を磨いて、これから社長(妻)からのプレッシャーをかわすスキルを伸ばしておこうと思う。

社長(妻) 「交渉力うんぬんの前に、まずはちゃんとお皿くらい洗ってよ。あんたが洗うと、いつもご飯粒がついてるのよ!これじゃ、私の仕事が増えるじゃないの!(怒)」

僕 「ヒー」

ロジックの誤りどころか、正論過ぎて反論もありません。。


rbm57.jpg今セメ履修しているInternational Marketing は、僕にとって、ちょっと思い出深いクラスだ。

今から調度2年前、未だ受験生だったときに、学校訪問の折に、当時2年生だった広谷君に誘ってもらい、参加したMBAのクラスなのだ。当時は、クラスのディスカッションや雰囲気に、ただ圧倒されて家に帰宅したのを覚えているが、あれから2年経って、このクラスに正式な生徒として戻ってきたわけだ(相変わらず一部の英語はよくわからないままだが)。


このクラスの先生は、Dr.Bruce Moenyといって、昔、日本で伝道したことのある親日家だ。BYUを卒業後、ハーバードビジネススクールでMBAを取得し、カルフォルニア大学でPh,Dを取得されている。面白いのは、彼の職歴で、さくら銀行 USの副頭取だったらしい(本当かな)。

彼のバックグランドのせいか、Japanという単語を聞かないクラスはない。

ブランドマネジメントのアサイメントの中で、考えてみればなるほど、というものがあったので、記載しておく。  

会社を評価する際の切り口についてだが、よくあるのは財務状況だけ見て、良し悪しを決めてしまう、というもの。この記事によると、会社の評価は、下記の4つのマトリックスによって行わなければならず、そうでなければ、バランスの取れた見方はできない、というもの。


指標 現在進行形 結果
内部指標
・製品の欠陥
・配達の遅延
・ 請求ミス
・ 買掛金
・ 在庫回転率

・ 純利益
・ 売上高利益率
・ 製品あたりの利益率
・ 総資産利益率
外部指標
・ 顧客満足度
・ 相対的な品質
・ 相対的なサービスの質
・ 製品の認知度

・ 市場シェア
・ 顧客の定着率
・ 新商品の売上
・ 顧客あたりの収益
・ 市場の成長率

上記の一つの切り口は、内部と外部の指標だ。

例えば、ある会社Aがあったとして、過去5年間の財務状況を見る限り、売上や利益率が年々倍になっていたとする。通常なら、その数字だけを見て、この会社は伸びているとか、業績が悪い、とか評価を下してしまう。

しかし、もし外部環境であるマーケットの数字と比べて考えてみると、実は市場がものすごいスピードで成長していて、相対的な市場シェアは実は年々下降傾向かもしれない。


また、業績が悪かった場合も、マーケットがものすごい勢いで下降している場合、相対的な市場シェアは上昇しているかもしれない。


もう一つの切り口は、数値が現在進行形のものなのか、それとも結果なのか、ということ。例えば、顧客満足度というものは、刻々と変化する顧客のある時間を輪切りにして算出したもので、もしかすると、先週、又は翌週調べてみると、まったく違う数値になるかもしれない。

逆に、売上高や利益は、ある一定の期間のゆるぎない結果であり、現在進行形のものとは異なる。


という訳で、会社を見る際には、上記の4つの視点でバランスよく見ると、会社の本当の立ち位置をしっかりと把握することができる。

考えてみると、これは人間を評価するときも同じかもしれない。学校の成績や、年収、学歴などが「結果」であるのに対し、その人に対する評判や信頼などは「現在進行形」のものだ。

また、自己評価だけでは、かなりバイアスのかかったものの見方になってしまう。やはり成長するためには、第三者からの客観的なアドバイスが必要になることもある。


僕 「という訳なんですよ、社長。」

社長(妻) 「ふーん、じゃあ今まで通り、あなたの成長のためにビジバシ言うから。」

僕 「ヒー」


時々読んでいる、グロービスの連載記事で、心に刻み込んでおきたい言葉があったので、ここに記載しておく。

~私の愚かな失敗とそこから得た学び~ vol.5正直‐それは孤独な響きを持つ言葉』という記事なのだが、正直であることの持つインパクトの大きさについて、グロービス経営大学院研究科長ジョン・ベック氏が、自らの経験を元に、実に明快に語っている。下記の引用は、最後の彼の言葉。


もし正直に生きようとするならば、人生は頂上に向かってまっすぐな直線ではないかもしれません。色々な遠回りを強いられるでしょう。しかし、周囲の多くの人々からは尊敬されるに違いありません。時が満ちたとき、そのようなあなたを慕う人々が現われ、あなたのために何かをしてくれるはずです。なぜならば、彼らは、あなたが決して嘘をつかず、彼らを道に迷わせることをしないと知っているからです。

いかなるリーダーにとっても、清廉潔白であるということは、極めて稀な資質です。真実を語れるという確固とした能力を身につけることができたならば、真の意味で偉大なリーダーとなる道に踏み出しています。そしてさらに重要なことは、正直であることで、素晴らしい人間になれるということなのです。


失敗を認める、ということは、簡単なようで、実に勇気がいることだと思う。男はプライドの生き物だ、と僕の友人が言っていたが、そのプライドが時として、大きな壁として立ちはだかる。自分の心にしっかりと、言い聞かせておこう。

最後のセメスターがスタート

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今日から、最後のセメスターがスタートした。朝は曇りだったのに、昼あたりから雪が降り始め、止む様子はまったくない。

今履修予定のクラスは、以下のクラス。

Brand Management
International Marketing
Social Entrepreneurship
Advanced Spreadsheet Business Analysis(エクセル)
Crucial Conversation
CIS Seminar


火曜日は、長男・瞬が学校に行くため、昼から午後にかけて奏のベビーシッターをすることになったため、火曜日の午後に履修を予定していたクラスはDrop。

他のクラスのスケジュールをよく調べてみると、すべて月・水に集中していることが判明した。そのため、今セメは、今のままで行くと、6つのうち4つが月・水という、過密スケジュールになる予定。しかも、すべてのクラスが連続していて、午後までに終わってしまう。


大雪の中、無事に帰れることを祈るのみです。

サブプライムローン問題に端を発する、100年に一度の金融危機といわれる、別名リーマンショック。今後の世界経済、そして日本は一体どこに向かうのか。

先日新年のテレビで、有識者たちが、上記の問題について、論戦行っている番組を見ていて(BYUの家族寮は、日本の番組が見れるのです)、自分なりに因果関係をまとめておかなければと感じたので、抜けや漏れ、認識の誤りを覚悟で、まとめてみた。

もちろん、因果関係の糸はもっと複雑に絡み合っているのだが、下記は、一大学院生に見えた、因果関係の糸です。誤り・補足があれば、コメント欄にて、なんなりとお教え下さい。


subprime.GIF

この因果関係は、作り出すときりがないので、上記でとめておいたが、こうして俯瞰してみると、いろいろなことに気づく。

まず、サブプライムローンだが、この商品は、低所得層向けの住宅ローンで、最初の数年は低い金利で、数年後に金利が上昇する仕組みになっている (たすく君曰く、最初だけよければそれでよし、の悪魔ローン)。この商品が開発された大前提は、借り手の収入が、金利の上昇タイミングであがっていることと、住宅の価格が上昇していることだ。もし上記二つの前提が正しければ、金利が上がっても、増えた収入で月々の支払いを払うことができるし、もし払えなければ、家を売って、残りのローンを払ってしまえばよい。

しかし、現実はこの前提どおりには進まずに、収入が伸びずに高い金利を支払えなくなった人が激増。また、上昇することが前提だった住宅価格が下落したことにより、ローンの支払いが滞り、問題がおきた。


さらに問題を世界規模にしたのが、分割し、証券化されたサブプライムローンの債権で、この債権がいろいろな金融商品の一部に組み込まれ、世界中の金融機関がそれらの商品に投資してしまったことだ。ここの最大の問題点は、大前研一さんが指摘されているように、これらのサブプライム関連商品のリスクを、客観的に評価する仕組みが整備されていなかったことで、安全だと思って購入した商品が、実は、間違った前提の元に作られた、とんでもないものだった、ということだ。

そのため、信用収縮が起きる中で、サブプライム関連商品を組み込んだハイリスク・ハイリターン商品に莫大な投資を行った、米投資銀行を初めとする金融機関各社は、次々に巨額の損失を出すことになった。


さらに、日本経済に目を向けて俯瞰みると、因果関係には、長期的な原因と、短期的な原因があるのがわかる。不良債権問題に苦しみ、国際化が遅れた日本の金融機関は、サブプライム関連商品には、あまり投資はしておらず、日本の金融機関の損失は実は限定的だった。

しかし、日本経済を直撃したのは、高い円高で、これが輸出産業を直撃した。なぜ輸出関連企業の業績がそれほど重要なのかといえば、日本の人口が減ってゆく(=内需が落ち込んでゆく)中で、外国での売り上げ(外需)が大きな位置付けにあるからだ。そのため、テレビの論戦でも、有識者の方々は、どのようにしたら内需を増やすことができるのか、国内産業の世界的な競争力を伸ばすことができるのか、についていろいろな意見を出していた。


株価の下落については、短期的な日本経済の落ち込みも原因にあるが、規制緩和や、構造改革の遅延など、長期的な国際競争力の低下を、かなりの割合を占める外国人投資家たちが不安に感じている面もあると思う。番組に出演されていた竹中平蔵さんは、遅々として進まない改革を、「目先の利権を守ることしか頭にない人たちが改革を妨げている」と何度も言及されていたが、小泉改革の最前線で抵抗勢力と戦ってきた彼の、本心だと思う。


いずれにせよ、今後の世界経済の動向には、目が離せません。自分も、『フラット化した世界』の一員なのだ、という事実を、本当に痛感せざるをえない状況です。


2008年の総括

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日本はもう新年ですが、アメリカ山岳地帯はあと一時間ほどで2009年が始まります。

2008年は、次男・奏の流血で幕を開けた波乱の一年でした。そして、30歳にして、学生として始まり、学生として終わる最も幸福な一年だったともいえます。

成績はさておき、MBAのクラスは、本当にたくさんの学びに満ちていて、本当に楽しい時間を過ごすことができたと思います。しかし、学校で最も多くを学んだのは、人々に、そして社会に貢献することの重要性です。多く与えられるものは、多く求められる。CISのディナーでGeneral Authorities となった先輩卒業生たちからも、本当に多くを学ぶことができました。


下記が我が家の今年の10大ニュースです。


1.インターンシップで日本に一時帰国

4ヶ月間、夏休みを日本で過ごすことができました。これは、ストレス続きの社長(妻)や子供達には、大きなストレスオフの期間になったと思います。同居させて頂いたお義父さん、お義母さんに、本当に感謝です。


2.ネズミーランドへ行く

今年はいろいろなところに旅行にいきましたが、1000キロを車でぶっ飛ばして行った、ロサンゼルス&ディズニーランド旅行は、本当に素晴らしい家族の思い出になりました。一緒に行ってくれた「あのお方」のご家族のみなさん、ありがとうございました。というか、プランニングはケニーがほとんど一人でしていましたが。。


3.社長(妻)一眼レフにはまる

「子供の記録をつけるのよ」という名目のため、一眼レフを購入した社長(妻)。激写人生が幕をあけてしまいました。

社長(妻) 「次は10万円の望遠レンズを買ってもらうから。」

僕 「ヒー (予算はどこから・・・!?)」


4.国立公園に感動する

夏から秋にかけて、イエローストーン、ブライス、アーチーズ、そしてデットホースポイントと、アイダホとユタ州にある主要な国立公園をかなり回ることができました。最も感動したのは、アーチーズです。二人の子供を連れて、長いトレールを歩いて最後に現れた巨大なデリケートアーチは、言葉では表現できない感動を覚えました。


5.奏、歩き、走り、そして話し始める

2007年の元旦に誕生した奏ですが、去年はハイハイだったものの、今年一年で歩き、走り、そして話し始めるようになりました。子供の成長は本当に早いものです。


6.瞬、学校に通い始める

長男・瞬も、秋から学校に通い始めました。本当に楽しんでいるようで、親としてはうれしい限りです。


7.MTCでアルバイトを始める

卒業まで働ける、よい仕事を見つけることができました。


8.奏、二度病院に担ぎ込まれる

二度とも、額をパックリ割って、7針、そして5針を縫いました。抜糸は両方とも家で・・・


9.僕と瞬、モンソン大管長に会う

これは、留学生活の中での、ハイライトだったと思います。もう二度とないでしょう。


10.瞬、ナーサーリー卒業

次は、ひかりです。



100年に一度と呼ばれるアメリカ発の金融危機が勃発したのは、最大の予想外の事件でしたが、今年も、家族や多くの友人の支えで無事に年を越せます。本当にありがとうございました。

子供達に記録を残したい一心で始めたこのブログですが、気がつくと330を超えるエントリになっていました。自分がこんなにも文章を書くのが好きだったと気づけたのは、今年の発見の一つです。来年の春には、いよいよ卒業。このブログも、あと4ヶ月です。

来年も、よろしくお願い致します。

プロフィール


明治大学政治経済学部卒業。帝人グループを経て、現在ブリガムヤング大学経営大学院マリオットスクールMBAプログラムに在籍。上司であるCEO(超・偉い・奥さん)と、新入社員(子供)二人の4人家族。 このブログは、まだ小さな2人の子供たちに、将来本にして贈るために書いています。


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