eBayとHP ─企業文化について考える
次のStrategy Implementationのアサイメントは、メグ・ウィットマン率いるeBayのケースと、カーリー・フィオリーナが退任した直後のHPのケースだ。どちらも、30ページ弱のなかなかのボリュームだが、とにかく面白い。eBayとHP。僕にとって両社は今年一月のシリコンバレーツアーで本社を訪問する機会を得た会社であり、その意味でも、読んでいて非常に楽しいケースだ。メグ・ウィットマン、かーりー・フィオリーナー共に、アメリカを代表するハイテク企業の女性経営者であり、ウィットマン氏はハーバードでMBAを、フィオリーナー氏はMITでそれぞれMBAを取得しているなど、共通点は多い。
今回のケースのポイントは、コーポレートカルチャーをどのように扱うのか、というものなのだが、二人のアプローチが対照的で興味深い。
創業者とのコミュニケーションを常に重んじ、彼らが作り上げた企業文化を大切にしてはぐくみながらビジネスを拡大してきたeBayのウィットマンに対し、コンパックの合併などで創業者と対立し、HP Wayとして知られる有名な企業文化を破壊したフィオリーナー氏。結局、フィオリーナー氏は、創業一族との法廷闘争に勝利し、コンパックの合併を成功させたものの、彼女が進めた経営スタイルは、モラルの低下と従業員の流出を招き、業績は下降の一途を辿り、ついに解任されてしまう。
逆に、eBayのウィットマンは順調に事業を拡大し、つい数ヶ月前に自らCEOを退任した。
興味深いのはその後のHPで、CEOの座はその後NCR出身のマーク・ハード氏に引き継がれるのだが、企業文化を重んじる彼のマネジメントの元、2006年にHPの年間売上高は917億ドルに達し、IBMが発表した2006年度の決算(売上高914億ドル)を抜き、世界第1位のIT企業へと成長している。
ここまで話すと、「ああ、やっぱり企業文化は守らなければいかんのねー。」という安易な結論に行きそうだが、実際はそんなに単純ではなく、企業文化の中には毒になるようなものもあるわけで、企業文化の中で、何を残し、何をなくしてゆくのか、よく考える必要があるのではと思う。
また、HPウェイ
そういえば、僕が結婚する前に、実家の家族会議で家族のミッションステートメントを作ろう、という活動をしたことがある。
妹 「では、今日は我が家のミッションステートメントを作りたいと思います!」
(一時間ほど議論)
皆 「ワー、できた!これだー!!」
妹 「じゃあ、読み上げます!」
皆 「おお!」
妹 「無理しない、かっこつけない、がんばらない家族!!がんばるのをやめようー!!」
皆 「やめようー!!・・・・・・あれ?(こんなんでいいのか?)」
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