もう誰も信じられない・・・ ─ マーケティングリサーチの9ステップ
毎週月曜日と水曜日は、マーケティングリサーチのクラスしかない。教科書はFundamentals of Marketing Researchという本で、この本は先生のスコット教授が執筆したもの。900ページ近くある大作で、スコット先生は自分の本ということで、この本を毎週PDFで生徒達に配布してクラスで使っている。もちろん無料(タダ)。
僕の大学でも自分の本を書いている先生が何人もいたが、セコイことに、いずれも訳の分からん高価な教科書を生徒達に無理やり購入させて、毎年印税をかき集めていた。無料で生徒に配るなんて、聞いたこともない。ビジネススクールの先生達というのは本当に太っ腹だ。とはいうものの、僕は、やはりPDFだとつらいので、先日アメリカのアマゾンで購入してしまった。
さて、このマーケティングリサーチは、リサーチの基本概念や手法を叩き込まれる、マーケティングトラックの人間にとっては必修科目となっているクラスだ。
スコット教授によると、マーケティングリサーチは次の9つのプロセスを踏む必要がある。
1.問題を定義する
2.調査方法を決定する
3.リサーチの手法を決定する
4.リサーチをデザインする
5.データ収集の手法を決める
6.サンプリングをデザインする
7.データを収集する
8、データを分析し、解釈する
9、調査結果を報告する
マーケティングリサーチの面白いところは、どれか一つでもこの9つプロセスの中に不備があると、出てくる結果は信頼のおけない、ゴミレポートになってしまう可能性が大きいということ。
世の中には調査レポートなるものがあふれかえっているが、この9つの切り口で一つ一つのレポートを評価したとすると、どの調査もどこまで信頼できるか分かったものではない。
特に企業から発表されている調査は怪しさ満点で、営利追求という企業の特徴から考えて、結果ありきで、意図的に調査結果が捻じ曲げられてしまっているケースも多いのではないか。
では、矢野研究所やIDCのような調査会社の資料はどうか、という話もあるが、彼らの調査プロセスをしっかりと開示してくれないかぎり、とてもではないが信頼することはできない。
例えば、矢野研究所は様々な業界の調査レポートを販売しているが、以前某上場IT企業のマーケティングの責任者の人から聞いたのは、矢野研究所のようなリサーチャーから調査票が来ると、実際の数値よりも2~3倍水増しした数値を記入して出しているのだという。考えてみれば、どの会社も、不利になると分かっていながら、馬鹿正直に自分達の数字を開示するはずもない。
そして、矢野経済研究所はこうした嘘情報をかき集めて分析したレポートを、「事実」を分析した結果として、高額な値段で販売しているわけです。(まぁ、嘘をつく会社が悪いのであって、矢野経済には何ら非ははいんですが。。)
と、こんなわけで、このクラスを聞けば聞くほど、「もう誰も信じられんな・・・」ということになっていく訳です。
皆様、調査レポートなるものは、要注意ですよ。
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