2008年秋のセメスター: 2008年9月アーカイブ

坂の上の「Y」

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アウトドアマスター、林田師匠の軌跡を追う旅、9月最後のイベントは、”Hike To Y”。この「Y」というのは、BYUの東の山に作られた、巨大な「Y」の字で、BYUそしてプロボのシンボルとなっている。

Y Mountain.jpg

この巨大な「Y」は、そこに至るまでの道がちょっとしたハイキングコースになっていて、冬になってコースが閉鎖される前に、子供達を連れて上まで登ろう、というのが今回の趣旨だ。

金曜日の夕方5時に、けんさん宅前に集合し、車でふもとまで行き、5時半にアタック開始。入り口のゲートには「Y」の文字が。

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このハイキングコースは、大人の足だと「Y」まで40分くらいなのだが、3歳児を連れている我々は、とにかく進むのが遅い。子供達は、最初こそ楽しんでいたが、だんだんくずりはじめ、なだめすかし、お菓子で釣りながらのハイクとなった。

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結局、アタック開始からおよそ一時間後、我々6名は「Y」に到着。「Y」の斜面に腰を下ろし、しばしの間、絶景を楽しむことに。

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1週間前から言い聞かせておいたお陰か、行きはまったく抱っこやおんぶをせがむことなく「Y」までたどり着いた息子だったが、さすがに疲れたのか、帰りだすや否や、「抱っこ、抱っこ~」とせがみだした。

こんな山頂で、瞬を抱っこして下るのは、不可能に近い。

「下に下りたらアイス食べようか?」

ともちかけると、元気百倍、もりもりと下りだした。


一時間かかった道も、帰りは30分ほど。8時に下山し、クリマリでお疲れ様アイスを皆で食べて無事終了。

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けんさんと相談した結果、実際にビデオを見たけんさんが教授にアポを取って話をしにいくことに。月曜日の午後にけんさんは教授を訪問したのだが、やっぱり教授には悪気は全然なく、ひたすら平謝りだったらしい。

もう二度と例のビデオをクラスで使わないという約束を取り付けて、この件は終了。

教授の話だと、もし今回のフィードバックがなければ、僕がいるSection1でも、翌日にこのビデオを見せる予定だったという。本当によかったと思う。


しかし、この件は人によって本当に反応が違う。

アメリカ人の元チームメイトのアダムに話すと、やはり真珠湾攻撃のことを持ち出されて、カウンターアタックを受けたし、韓国人のカイルと話したときは、こちらの意見を支持しつつも、やっぱり日本軍が韓国や中国にしてきたことを出された。


結局、今回の件の最大のTake Awayは、物事は、必ず多面的に見る必要がある、ということだと思う。勝者の影には必ず敗者がいるわけだし、加害者の向こう側には被害者がいる。大切なのは、どちらの立場も考えることができるバランス感覚で、たまたま今回の件に限っては、教授は一方の見方しかできなかった、ということだと思う。

教授の名誉のために言っておくと、僕の感じる限り、このIT Managementの教授は温厚な大変よい人で、クラスも非常に面白い。明日はわが身。人を非難する前に、僕も、気をつけよう。


教授に抗議にしに行ってくれたけんさん、嫌な役を引き受けてくださり、本当にありがとうございました。


・・・・・・・・・・・

(追記)

今回のエントリに対し、春に卒業した林田Bと、国際結婚をしたひとちゃんからメールをもらいました。


それから、ITの太平洋戦争に関するブログをみました。実は私も昨年全く同じ気持ちを感じて、よっぽど途中で教室を出ようかと思うぐらい不愉快だったことを思い出しました。たしか、ほかの2年生にも話したのですが、あまり気にしていなかったようなので、自分が長崎で暮らしたことがあるなど、小さいときから戦争が身近だったので、神経質になっているのかなと思って、教授に抗議には行きませんでしたけど。やっぱりそうだよね。ITを語るのに、日米戦争を出すのはちょっとそれでなくてもいい感じがします。たしか、Ethicsのクラスで、ユダヤ人虐殺の本を読まされたけど、ドイツ出身のクラスメートも複雑な表情をしていたのが気になりました。このような歴史の陰な部分は難しいですよね。われわれも、韓国や中国の人に対して、日本人として発言や振る舞いは気をつけないといけないと思います。
林田


まったくその通りですね。しかし、バックグランドの影響は大きいですよね。僕の社長のおばあちゃんは、ひめゆりの生き残りです。戦争の悲しみを語りつく彼女の子孫として、今回のことは絶対に許せないことでした。

また、これが国際結婚をしたひとちゃんからのコメント。


ブログ読みました。
なかなか考えさせられる記事でコメントせずにはいられなくなりました(笑)。

国際結婚をした私ですが、やはり戦争の話はとてもセンシティブです。
第二次世界大戦の話になるとわたしは東京大空襲や広島長崎原爆の話をし、どれだけ日本が被った犠牲がおおきかったかと話をはじめ、夫はパールハー バーの話を持ち込み、パールハーバーがなかったら、戦争はここまで大きくならなかった、といい、二人で、「こんなこと話してもしかたないね」ということで 止めました。

お互いに中高などの社会科で学んだ知識くらいしかないので、同じ歴史を学ぶにしても、学んだ国によってこうも教え方が違うんだ、と思いました。

他国が集まっているクラスで戦争の話をするのは、やっぱり難しいですね。


戦争は加害者と被害者、そして勝者と敗者がいるわけですが、常に勝者の側の経験しかなく、被害者そして敗者としての経験が乏しいアメリカは、弱者や被害者の気持ちが理解できない、ある意味かわいそうな国なのかもしれません。

さて、日本を加害者として考えたとき、私達は本当に韓国や中国の人たちの気持ちを理解しているでしょうか。もし本当に理解しているなら、総理大臣が靖国神社への参拝なんて、しないと思うのですが。。

今回の件は、本当にいろいろと考えさせられました。
032006_tiger-Accenture_336x850_Optimized.jpgLeading change in Tech environmentのクラス。前回はアップルからのゲストスピーカーだったが、今回はaccenture からのゲストスピーカーを招いての講義だった。


アクセンチュアは、米国のトップ監査法人だったアーサー・アンダーセンのコンサルティングを担当するグループ会社、アンダーセン・コンサルティングとして誕生している。しかし、コンサルティング事業の推進をめぐり、アーサー・アンダーセン本社との関係が悪化し、2000年に独立。“accent”と“future”(accent on future)の造語であるaccentureを新会社名として新しいスタートを切った。

アクセンチュアは、コンサルティング会社と標榜しているが、マッキンゼーなどの戦略系と大きく異なるのは、IT/システム系設計・開発・運用システムインテグレーション事業が大きな割合を占めており、戦略の立案と、ITによるインプリを得意としている。企業のコンセプト、”high performance delivered”は、広告に出ているタイガーウッズと共によく知られている。


アクセンチュアからは5人のメンバーが来ていたが、前回のカジュアルなアップルと比較して、皆いかにも頭のよさそうなビジネスエリートといった雰囲気で、やはり企業によってカルチャーが随分違うのだと思った。


今日の講義は、ナレッジ・マネジメントについてのアクセンチュアの方法論の紹介だった。

ナレッジ・マネジメントは、企業で働く個々人が持つ知識やスキルを、組織全体で共有し、競争力の源泉にしよう、という取り組みだ。通常なら、スキルや知識を持つ個人が会社を辞めてしまうと、それらのスキルや知識はそのまま失われてしまうのだが、組織としてそれらのナレッジを共有することによって、ナレッジが会社から流出してしまうのを防ごう、という訳だ。

以前、僕の上司だった日本総研出身の山口さんが、企業が高額なフィーを払ってコンサルティング会社にプロジェクトを依頼する理由について、それらのコンサルティング会社に蓄積されたノウハウや方法論の対価だ、と説明していたが、なるほど、それは確かにそうなもかもしれない。

講師を務めたパートナーの人も、今日のスライドとプレゼンテーションは、アクセンチュア社内のナレッジマネジメントのシステムの中にあったディズカッションや資料から方法論を抜粋し、チームでディスカッションを数回して作り上げた、と言っていた。


クラスの後半では、アクセンチュアが社内で実際に使っているナレッジマネジメントのためのポータルサイトを見せてくれて、非常に参考になった。ナレッジマネジメントの最大の課題は、それを実現するシステムそのものではなく、それらを効果的に使いこなすための人々のマインドなのだが、アクセンチュアのポータルサイトでは、過去のプロジェクトで使ったプレゼンテーション資料やエクセルのシート、議事録などが参照できるようになっていて、非常に興味深かった。






けんさんと一緒に取っている唯一のクラスが、Venture Creation。このクラスは、卒業した2年生の勧めで履修を決めたのだが、昨年とはまったく違う形式になっていた。

2年生の話だと、昨年は地元のベンチャー経営者が入れ替わり講師を勤め、ナマの起業ストーリーがいろいろ聞けたらしいのだが、今回からはもっと通常の講義形式で話が進んでいくことになったらしい。

教授の話だと、チームを作って、ビジネスプランを立て、そして実際にベンチャービジネスを始めてもらう、という予定らしい。


しかし・・・

今まで2週間以上このクラスに出ているが、未だにチームも決まっておらず、クラスの内容もあまり組み立てられていない。

それもそうだ。ベンチャービジネスを始める、といっても、人によって立ち位置が違いすぎる。ある人はアイデアも人脈もあり、既にビジネスを始めている。別の人は、単に興味があるだけで、具体的なアイデアは何もない。こんな状態で、クラス内でチームを作るのは難しすぎる。

第一、大学の「教授」という、いわゆるサラリーマンがベンチャーのクラスを教えること自体に、ちょっとした矛盾もある。前に起業家、もしくはベンチャーキャピタリストだった、というなら話も別なのだが、そういうバックグラウンドもない。


ただ、一つ面白いのは、このクラスを履修している学生を見ると、プログラムの中でも人一倍野心家で、ギラギラした連中が軒並み履修をしている。・・・僕もその一人?

このクラス、一体これからどうなるんだろう。


東京大空襲とIT Management

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MBAのクラスのことでこれだけ感情的になったのは初めてのことだが、ことが分かったのは、昨晩のこと。けんさん、ケニーと話していて、先日のIT Management のクラスのことに話題がのぼった。

けんさん 「そういえば、この間のIT Management のクラスで見たビデオ、あれはないよね。」

ケニー 「まあ、確かにね。クラスの後、僕のところにもマネアが来て、あの内容はどうなのか、と話しにきたよ。」


何の話なのか見えなかったので、よく聞いてみると、IT Management のクラスで、東京大空襲のビデオを見たのだという。

先日のクラスのトピックは、分析力を駆使した企業が競争優位を生み出すことができる、というものだったのだが、教授が分析力を駆使して成功を収めた「よい事例」として、アメリカ軍による東京大空襲のビデオを使ったのだ。


IT Management のクラスは必修科目なのだが、僕がいたSection1のクラスでは、時間がなくなったためか、このビデオクリップは見ることはなかった。しかし、けんさんとケニーが出たSection2では、「予定通り」、教授はこのビデオクリップを使ったようだ。


しかし、ふざけている。

教授には悪気はないのだろうが、こういうところに、アメリカ人が潜在的に持っている傲慢さが見え隠れしているような気がしてならない。

10万人以上の大虐殺を、分析の成功例として提示する感覚のおかしさ、またそれを日本人が出席しているクラスで堂々と見せる無神経さ。絶対におかしいと思う。だいだい、分析の成功例を見せるビデオが欲しいなら、他にもいくらでも例はみつかるはずだ。

第二次世界大戦の戦争に、100%の正義なんてものはどの国にもない。日本には日本の言い分があり、アメリカにはアメリカの言い分がある。また、日本が中国や韓国に対して行ってきた様々な行為も、決して許されるものではない。

だからこそ、戦争について語るときは慎重にならなければならないのに、こういうビデオを無神経に使うところに、アメリカ人が潜在的に持っている正義のあやうさ透けて見えるように思う。


けんさんとケニーの話だと、ビデオでは日本の地図や、B-29がナパーム弾を落下する映像が流れていたらしいのだが、落下したナパーム弾の下が、一体どんなことになっているのか、そんなことも教授が想像できなかったのかと思うと、ひたすら悲しい。


焼夷弾のため、炭化してしまった死体。心から冥福をお祈りしたい。
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とにかく、この件は絶対に見過ごすことは出来ない。けんさんと相談して、絶対に教授に抗議しに行こうと思う。

apple-logo.jpg>履修するかどうか、最後の最後まで迷ったPersonal Financeだったが、結構忙しそうだったので、ドロップ。代わりに何を履修しようかとリストを見ると、 「Leading Change in a Technical Environment (ハイテク環境における変革)」というクラスがあったので、二度目のクラスから参加してみることに。

ひょっこり顔を出してみると、ケニーがいて、話を聞くと教えるアンダーソン博士は日本にいたことがある、ということだったので、そのままずるずると履修することにしてしまった。




このクラスは、e-Commerce、SCM、ERP、CRMなど、ハイテク環境下において、どのようにチェンジマネジメントを実践してゆくのか、ということにフォーカスを当てている。僕はMBAに来る前は、ERPの開発とマーケティングをやっていたので、アメリカでこれらのキーワードがどのように使われているのか、事例も含め、非常に興味のあるところだ。


そんなクラスだが、今日はアップルからゲストスピーカーを招いての講義だった。

アップルから来たのは30代前半くらいの若い兄ちゃんで、いかにもアップルらしい、ラフな服装で現れた。話のテーマは、アップルの話、というよりも、仕事探しのセミナーのような内容だった。


自分のやっていることと、自分の価値観が合っていなければ、幸福になることはできない (Happiness comes when we align with our value.)。だから、まずは自分自身をよく知り、自分の価値観をよく知らなければならない。自分の価値観が分かったら、フィットする会社を探すこと。

その際には、既存の概念の枠をはずして、もっと自由に、そして広い視野から仕事を探すべきだ。ジョブフェアに来る会社や、リクルーティングサイトに求人を出している会社以外にも、たくさんの会社や仕事はある。


スティーブ・ジョブスはかつて社員にこんなことを言っていました。

「我々の第一の使命は、お金を稼ぐことではなく、我々の製品によって、人々に豊かな生活を提供することだ。お金はそれに付随してついてくる。」

また、起業を志している学生から、アドバイスを求められたとき、彼はこうも答えていました。

「Make meaning, not money (お金ではなく、社会的に意義のあることを生み出しなさい。)」


これは一月にシリコンバレーの本社に行ったときにも感じたことだが、どういう訳だか、アップルで働いている社員というのは、何とも楽しそうに仕事や人生を語る。まるで、仕事と趣味の境目がないかのようだ。

熱狂的なファンが、アップルの売上を支えているように、熱狂的な社員が同社の成長を支えているのだ。


という訳で、最後のスライドで、彼が進めた本が次の3冊。どの本も、自分を見つめ直すのに最良の本だという。

第8の習慣 「効果」から「偉大」へ

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

最後の授業 ぼくの命があるうちに



今セメスターも、前セメスターに引き続き、ケニーと一緒にRetail Practicum のクラスを履修することにした。

なにせ、このクラスは毎週1時間のミーティング、月一の一時間半の店番、そして個別プロジェクトをマイベースに進めていけば、1.5クレジットの単位とAの評価がもらえるという、何ともうれしいクラスだ。


ちなみに僕の肩書きは、VP of e-Commerceということで、オンラインショップのマネジメントが責任になる。夏に密林(適当に推測してください)でインターンシップをやったので、そこで学んだいくつかのノウハウをショップに提供できれば、と思っている。


今日のクラスは、来週オープンするお店の開店準備。実は、新しく完成したウエスト・ウイングの一階に、「ブルーラインカフェ」というデリが入ることになり、恒常的にショップの商品も、ここで売ってもらえることになったのだ。

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そんな訳で、今日はタグが既についていて、すぐに売れるいくつかの商品の陳列を行った。

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これがショップのメンバー。担当教授は、ポール・ディッシュマン博士で、通称 Dr.D。今日話をしていたら、

「日本にいったことがあるぞ。東京のいくつかの大学で講義をしたんだ。日本大学、上智大学、明治・・・。」

とのこと。何と、僕の母校にもいらしたことがあったんですね。

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250px-Ronan_Tynan_071222-F-3431H-032.JPEG今日のディボーショナルのスピーカーは、アメリカでも著名なテナー歌手、ローラン・タイナン博士だった。

タイナン氏は、驚くべき経歴の持ち主だ。タイナン氏は、生まれつき足が短く生まれる、という障害を持って生まれた。しかし、その障害とは別で、20歳のときに自動車の事故に巻き込まれ、足を切断することに。

しかし、義足での生活を始めた彼は、一年もたたないうちに、陸上の選手としてパラリンピックに出場。81年から84年までの3年間に、18個の金メダルと、14回の世界記録の樹立という偉業を成し遂げる。その後彼は医者になり、病院での勤務を始めるのだが、33歳になったときに、子供の頃からずっと好きだった歌を専門に学ぶことを決め、テナー歌手になるための専門教育を受け始めた。2005年には自身初のソロアルバムを発表している。


クラスが終わるのが遅くなった僕は、タナービルディングの教室から衛星放送で彼の話を聞くことにしたのだが、すぐにこれが大きな間違いだったことを思い知らされた。

彼の歌を聞くことができたからだ。

しかし、テレビのスピーカーからであっても、聞こえてきた彼の歌声は美しく、そして力強く、瞬く間に魅了されてしまった。

「私は主を愛しています。
主は私に自由を与えてくださいました。」

カトリックのクリスチャンであるという彼が歌った歌の歌詞は、彼に足がないことを考えると、本当に感慨深いものがあった。


下記が彼の講演の内容の一部。


・・・・・・・・・・・・・・

メンターは人生に大きな影響を及ぼします。私にとっての最高のメンターは私の父でした。私の父は常にわたしを励まし、努力し続けることができるように助けてくれました。


人生は後ろを振りかえることでしか学ぶことはできません。それと同時に、前を向くことでしか、先に進むことができないのです。そしてそれが人生の素晴らしいことでもあります。


私達は、自分たちの心の声を信じる必要があります。私が歌の道を選ぼうと考えたとき、年齢などが理由で、オーディションを受けることができませんでした。しかし、私は決してあきらめませんでした。そして最終的にはオーディションを受けることができ、私の新しい人生が始まったのです。

・・・・・・・・・・

講演の後は、感動した観衆は、スタンディングオベーションで拍手をおくった。ちなみにこれが彼の発表したアルバムの一つ、The Impossible Dream(不可能な夢)。いいタイトルだ。

jmbaa.jpg ご存知、あのお方の自宅をお借りして、MBA日本人会で、今年の新入生の歓迎会を開催。今年は、一名が無事入学を果たし、なんとか日本人の流れを切らさずに済むことができた。

ちなみに、これがここ数年の日本人生徒の入学状況。

2005年 2名
2006年 3名
2007年 2名
2008年 1名


以前ヒル前学長がN会長に話したことによると、日本人学生は最大20名くらいまで受け入れるキャパがあるとか。まあ、ブラジル人が現在15名近くいることを考えれば、そうなのかもしれない。


新しくこの地獄(?)の日々に参戦したミキモトBは、海外生活が長かったようで、英語が大変堪能。僕から見れば羨ましい限りだ。

また、彼の話によると、今年のInternational は、昨年の半数ほどに激減していて、15人前後なのだという。僕の推測だと、やっぱり、難化したTOEFL IBTに躓く人が続出したのではないかと思うが、定かではない。

来年は、多くの日本人学生が入学してくれることを願うのみです。入学にご興味がある方がいれば、是非ご連絡下さい。日本人会が可能な限り支援しますので。


という訳で、2009年春までの8ヶ月間は、ミキモト家族を加えた、4家族でサバイバルを計ります。果たしてどうなることやら。

ミキモト家族の皆さん、これからもよろしくお願いします!!
200px-CarlyFiorina49416.jpegリーダーシップのクラスで、元HPのCEO、カーリー・フィオリーナー氏の短いビデオクリップを見せてもらったのだが、この内容が、短いながら非常に感動的だった。。

フィオリーナー氏は、1989年に MIT スローン経営大学院でMBAを取得した後、AT&T に管理職訓練生として入社。昇進を重ね、1999年7月、HP の CEO に就任。2000年からは会長も兼任した人物だ。残念ながら、2002年にコンパックとの合併を主導するも、成果を上げられず2005年2月にすべての役職を辞している。

その彼女が、CEO時代に語ったリーダーシップについての講演の一部をクラスで見た。テーマは、

「Anyone can be leader anywhere, at any time (誰でも、何時でも何処でもリーダーになれる)」

というもの。下記がその内容。


・・・・・・・・・


リーダーシップについて語るとき、私が考えるリーダーシップの定義は、

「何らかしらのよい影響を与えること」

だと思います。


その意味で、組織の中にいる誰もが、リーダーになることができるのです。


自分のやっていることが小さなことだ、と考えるひともいるかもしれません。

しかし、水面に小石を投げたあと、その波紋が水面すべてに広がっていくように、

よい影響というものは、その規模に関わらず、どこまでも広がっていくものなにです。


・・・・・・・・・

クラスで教授は、フィオリーナー氏はHPの会長の座を去ったが、この精神を彼女が持ち続けている限り、ポジションに関わらず、彼女はリーダーであり続けるだろう、と話していた。

いい話だ。


という訳で、僕も頑張ってこのブログを書き続けることにしよう。


社長(妻) 「ちょっと、ブログを書くのは勝手だけど、私のことを勝手にのせないでよ。

私を知らない人が見たら、私がまるで鬼嫁みたいじゃないの!?」


僕 「みたいというか、みたいじゃないというか・・・」

社長(妻) 「何(怒)!?」

僕 「ヒー」
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今回のセメスターから、ついに完成したタナービルディングの増築部分、ウエスト・ウイングが稼動している。

使い古された旧館と異なり、新しい建物の美しいことといったら、本当にため息しか出ない。


・・・が、実はうれしいことばかりでもない。MBAのラウンジは、実は今回から新しいウエストウイングの中に移動したのだが、実はこの新しいラウンジを使う人が意外に少ない。

というのも、皆クラスの多くは旧館にあるため、行くのが面倒なのと、新しいラウンジには、以前あったような小さなグループ部屋がないため、勉強が目的の学生がまったく寄り付かなくなってしまったのだ。

しかも、古いラウンジはそのまま勉強部屋として使えるため、半数の学生は以前と同じように、古いラウンジの部屋で時間を過ごしている。

1年生から話を聞くと、新しいラウンジは「2年生がたむろしている、敷居の高いサロン」みたいということらしく、1年生もあまり寄り付いていない。


と言う訳で、去年あったような、狭いラウンジで1年生も2年生もごっちゃになって、勉強やらフーズボールやらに夢中になった、あのMBAの雰囲気は、今年はもうなくなってしまったようです。残念。


閑散としたラウンジ。今のところ、珍しい光景ではありません。
フーズボールをやっている男は、ご存知あのお方の旦那様です。
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今日のStrategy Implementationのクラスは、マッキンゼーの7Sモデルがテーマだった。マッキンゼーの7Sモデルとは、コンサルティング会社のマッキンゼーが提唱した、組織を分析するときの7つの切り口のことで、7Sは、ソフトの4Sとハードの3Sに分かれる。

ソフトの4S
1.Shared value (共通の価値観・理念)
2.Style(経営スタイル・社風)
3.Staff(人材)
4.Skill(スキル・能力)

ハードの3S
5.Strategy(戦略)
6.Structure(組織構造)
7.System(システム・制度)


重要なことは、これらの要素がすべて調和している必要がある、ということ。ジャクソン教授の話だと、M&Aなどの現場では、Strategy (戦略)の要素だけが重視されて、その結果、他のSが後々大きな問題を引き起こすことが多いという。

実は、この7Sには発展版があり、これには4つのSが追加されている。下記がその発展版 (Expaned 7S)。

7s.jpg
この発展型のモデルは、従来の7Sと比較して、4つのSが追加されている。


1.Superordinate Goal (並外れた目標)

これは、単なる目標とは異なり、強いコミットメントに裏付けられた目標で、企業を成長させる大きな原動力になるもの。ジャックウェルチのNo.1、No.2戦略などがこれに該当する。


2.Self (リーダーとしての自己)

すべてのSが調和がとれていても、自分自身が溶け込んでいなければ、成功することができない。


3.Situation and Stakeholders (環境とステークホルダー)

組織について語るとき、その外部環境とステークホルダー(利害関係者)を見過ごすことはできない。次のものがそれらに該当する。

 ・Economic and Socio Political Environment (経済・政治)
 ・Customer and Supplier (顧客・サプライヤー)
 ・Industry Structure (業界構造)
 ・Competitive Dynamics (競合状況)
 ・Employee Groups and Communities (従業員組織・地域社会)
 ・Share holders (株主)
 ・Other Stale holders
 (その他のステークホルダー)


4.Success (成功)

組織の成功を測るとき、次の要素がそれを測る指標となる。

・Performance (業績)
・Satisfaction (満足度)
・Growth and Learning (成長と学習)


実際にこのモデルを使うときは、それぞれの項目について分析をし、「ずれ」がどこに起きているのかを調査することになるのだが、考えてみると、このモデルは家庭という組織でも十分使えるものだ。


僕 「よし、我が家の目標は、全員朝7時に起床して、一日を始めること!

7Sモデルによると、戦略と目標、そして人材はアライメントが取れていないと・・・。

という訳で、社長(妻)、これからはもう少し早く起きてくださいよ。」


社長(妻) 「は?なにその言い方。

まるで私が全然朝起きてないみたいじゃない。

誰がお弁当を作ってあげてると思うのよ。

もういいわ。主婦やーめーた。」


僕 「ヒーー!」

セールスマネジメント

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セールスマネジメントは、MBAのクラスでは珍しく、セールスに関するクラスだ。恐らくは、100以上あるMBAのクラスの中で、セールスに関するクラスはこれだけだ。


最初のクラスで、面白い話をきいた。


・モチベーション
・スキル
・適正
・役割の認識

この中で、どの項目がもっともセールスのパフォーマンスに影響するか。

答えは「役割の認識」たという。

なぜか。「役割の認識」とは、セールスをする上で、どの活動を優先順位をつけて行っていくのか、ということで、ここがずれていると、どんなに適正やスキルもあり、モチベーションが高くても、間違ったところに早くたどり着くだけだという。

なるほど。この答えは、7つの習慣で提唱されているリーダーシップとマネジメントの概念と同様だ。

「どんなにハシゴを早く登っても、間違ったところにハシゴがかかっていれば、そのぶんだけ間違ったところに早くつくだけだ。」


という訳で、下記がクラスの結論。

多くの企業は、適正やスキルだけにこだわり、正しい適正を持った人を採用することにだけ力をいれている。確かに、誰を採用するかは非常に重要だ。しかし、採用した人に対して、どのように働きかけるか、ということの方が、マネジメントの観点からはより重要なのだ。
Peter-Drucker.jpgリーダーシップのクラスのリーディングアサイメントは、かの高名なピーター・ドラッカー博士の記事「Managing Oneself」だった。

ピーター・ドラッカー博士はオーストリア生まれの経営学者・社会学者で、ベニントン大学、ニューヨーク大学教授を経て、2003年まで、カリフォルニア州クレアモント大学院教授を歴任。「現代経営学」、あるいは「マネジメント」(management)の発明者と呼ばれる。亡くなられたのも最近で、つい3年前のことだ。

今回の記事は、知識社会に生きる我々が、知識労働者として、どのように成功した人生をおくることができるのか、示唆に富んだ勧めが多く含まれていた。下記が今回の記事のいくつかのポイント。


・・・・・・・・・・・・・・・

私達は3つの質問に答えなければならない。

1.自分の強みとは何か?
2.私はどのように物事を達成するのか?
3.自分の価値観とは何か?



【1.自分の強みとは何か?】

成功するためには、自分の強みにフォーカスをあてて、キャリアを築いてゆく必要がある。しかし、自分の強みを理解している人はほとんどいない。自分の強みは、フィードバック分析によって見出すことができる。

フィードバック分析は、何か意思決定するか、行動するときに、その後に起こると思われる期待値を紙に書き出し、約一年後に、それらのことが実際に起こったかどうか、確認してみる。これを繰り返してゆくと、自分の強みが少しずつ分かってくる。強みが分かったら、次のことに留意する。

1.自分の強みにフォーカスし、結果を出す
2.その強みをさらに改善し、伸ばす
3.その強みが自らの傲慢に繋がっていないかを確認し、もし繋がっているならそれを克服する



【2.私はどのように物事を達成するのか?】

物事を達成するための効果的な方法は、人によって異なる。人が何かを学ぶ方法は、人によって異なる。ある人は話すことによって学び、ある人は書くことによって学ぶ。その意味で、自分自身を変えてはならなない。成功する可能性が低くなる。そうではなく、自分にとって効果的な方法の範囲内で、物事を達成するスキルを改善しなければならない。



【3.自分の価値観とは何か?】

成功するためには、所属する組織の価値観と、自分の価値観が同じか、近くなければならない。

時々、自分の強みと、価値観の間にコンフリクトが起こる場合がある。その場合は価値観を選ぶべきだ。価値観に沿って生きることができるかどうか。これは、究極の試験であり、そうであるべきだ。(Values are and should be the ultimate test).


【何を達成すべきか】

1.達成すべきことは、達成が困難なことでなければならない。が同時に、達成可能なものであるべきだ。
2.達成すべきことは、意義あることでなければならない。
3.達成すべきことは、目に見えることでなければならない。また、測定可能なものでなければならない。そして、行動に繋がるものでなければならない。



【他の人々との関係について】

効率性を上げるための最初の秘訣は、周囲の人々をよく理解することだ。周囲の人をよく理解できれば、彼らの強みを最大限に活用することができる。


【よりよい引退後の人生をおくる秘訣】

1.何か一つを始める
2.平行したキャリアを築く
3.社会起業家になる

いずれにせよ、引退するずっと前に、何かを始めておく必要がある。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


個人的には、Values are and should be the ultimate test というくだりが非常に印象的で、心に響いた。なるほど、これは確かに究極のテストかもしれない。

働いていると、価値観に合わなくても、自分の強みを生かして(短期的に)実績を上げられる仕事、というのがあるものだ。そんなときに、自分の価値観をじっくりと見つめなおし、正しい選択をする、というのは決して簡単なことではないと思う。

僕も、そんな勇気が持てる人間になれればいいのだが。


この記事は、日本語の本だと、ダイヤモンド社のプロフェッショナルの条件に収録されているはずです。ご参考までに。

Strategy Implementationのクラスに参加した。

 

先生は、Jackson教授で、StanfordPhDを取得されている。Jackson教授はConvertで、Stanford在籍時に、President EyringStanford Student WardBishopで、いろいろ助けを貰ったと言っていた。

 

 

Strategy Implementationとは、どんなすばらしい戦略も実行されなければ価値がない、という観点から組み立てられたコースで、戦略を形作るいくつかのモデルと、それらが実際にどのように実行に移されているのか、というのを学ぶクラスだ。

 

以前、アドバンテッジパートナーズの創業者のリチャード・フォルソム氏のセミナーに参加したことがあるが、そのときにもフォルソム氏が非常に興味深い質問を参加者にされていた。

 

それは、

 

1)一流のビジネスプラン 二流のマネジメント

2)二流のビジネスプラン 一流のマネジメント

 

どちらが成功する可能性が高いか、というものだった。

 

フォルソム氏によると、(2)の方が成功する可能性が高い、ということなのだが、これも実行の重要性を説いた一つの例だろう。

 

 

1年生時に本当にお世話になったチームメイトのアレックスもこのクラスを受講していることもあり、非常に楽しみなクラスの一つだ。

プロフィール


明治大学政治経済学部卒業。帝人グループを経て、現在ブリガムヤング大学経営大学院マリオットスクールMBAプログラムに在籍。上司であるCEO(超・偉い・奥さん)と、新入社員(子供)二人の4人家族。 このブログは、まだ小さな2人の子供たちに、将来本にして贈るために書いています。


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